本好きの元書店員。散歩や散走をしながら銅像や石像を写真に収めるのが趣味です。
物の価値は機能とデザインに分けられる。
10年以上前に、当時新横浜にあった三省堂書店で金魚の柄の扇子を買った。日焼けして変色してしまっているが今でも夏場は重宝している。扇子のいいところは何といっても折りたためる点だ。団扇だとどうしてもリュックの中で嵩張るし他の荷物に押されて変に折れ曲がってしまったりするが、扇子は畳んでしまえば案外丈夫で場所も取らないので容易にしまえる。そして扇子は何となく涼しげな気分になれる。もし売場に扇子を展開するなら他にも雑貨や家電などを揃えて「涼を持ち運ぶ」なんてフェアにするかもしれない。扇子を売るのが目的か、涼しくなる時間を提案するのが目的か。切り口で見方は変わる。
5月6日に閉店するブックポート大和店で最後の買い物をしてきた。と言ってもオープンしたての頃に2度ほど来ただけなのだが、大阪から船長に会いに行ったのだ。オープン記念に貰ったオリジナルの文庫カバーは今でも使ってる。今日かけてもらったカバーには麦わら帽子被った猫が。13年間お疲れ様でした。
久しぶりに朝の散歩をしてきた。早歩きでそれほど体力を消耗していない筈なのに両肩から汗が滲んできて、何となくだけど脂肪が燃えている気がしてきた。家帰って体重測ったら家出る前に比べて0.8キロ減っていた。大半は脂肪ではなく水分だろうと分かっているけど、続ければ痩せそうだと実感した
それにしても「筋肉だけは今からでも底上げできる」という先輩のお姉さんの言葉が沁みた。まだ先が長い人生で今この瞬間が一番若いのだ。まだまだ色々諦める必要はないのかもしれない。筋トレするか。
青山ゆみこさんの『元気じゃないけど、悪くない』読了。
青山さんはちょっとだけ人生の先輩で世代でいえばほぼ同世代だ。私も年齢とともに今まで出来てきたことが出来なくなってきたり、体力的にも精神的にも少しずつ不自由に感じてきている。しかしその緩やかな変化を受け入れて、自己肯定感を高めていくことで心身ともに穏やかになれると本書からは感じられた。また、心地よい空間を求めて部屋を借りたり、日々のちょっとしたストレスを遠ざけることでもっと人生が楽になれると思うことは、昨年の秋に引っ越した時に同じようなことを考えていたのでとても共感できた。
今日開店のほんまる行ってみた。寄った直後はかなり空いていて、お昼頃にいたらしいたくさんの報道陣が居なかったので少し拍子抜けしたが、地下の棚を見て地上に戻ったらめちゃくちゃお客さんが入ってて驚いた。本間さんとまゆさんにちらっと挨拶して文庫2冊買って退散。面白い棚ばかりだったよ。
今でも当たり前に書店には行くので、本に関わる仕事についてない人に比べたらまだ本に対するアンテナは高い方だと思うけど、それでも新刊の情報などはキャッチしなくなってきてて、「あ、こんな本出たんだ」と奥付けを見たら結構前に出てた本だったりする。『出会った時が新刊』て言葉が刺さる瞬間だ。
全ての本が新しいことに価値がある訳ではないので、こういう偶然の出会いが感じられる売場は棚を見ていて楽しい。売れ筋は切らしちゃいけないけど売筋ばかりの売り場はその店で買わなくてもいいや、と思ってしまう。偶然の出会いは大事。
書店員を辞めて読書に対して自由になった。この本を読まなくては、という縛りが無くなって、読みたいと思った本を好きなタイミングで読むようになって、書店員でいた時よりも本を読むことが楽しくなってきてる。この半年で得た1番の収穫かもしれない。
SNSに於いてマイルールの異なる人とは出来るだけ距離を置くようにしている。相手が不快にならないようにそろりそろりと、距離を置く。その人がそれ言いたいだけじゃん、という返信には返信しない。そのフレーズその投稿に関係ないですよね?と思った時とか反応しない。誰かの反論ばかりで自分主体の投稿がない人はフォローを外す。SNSは気晴らしにするくらいが良いと思っているのでわざわざ不快になる必要はない。
お昼に横浜の鳳仙花で金目鯛ラーメンを食べた。文句なしに美味い。麺に何かが練り込まれてて燻されたような香りが感じられた。スープは鯛の旨みを存分に味わえる。残ったスープを使ってお茶漬けのようなものも頼めるらしく、頼んでも良かったかもしれない。
また横浜に行くことがあれば食べに行く。
家に居ると手持ち無沙汰の時、何か食べようかな、と食べるものの選択をしがちなんだけど、散策してるときは食べるか移動するかの選択が前提となり、ややもすると食べないという選択肢が取られる。妻や書店巡りの相棒からそこをよく注意されてた。歩いてると食べなくても良くなっちゃうんだよな
独立系の小さな本屋さんで店員が話しかけてきたりすると、逃げ場が無くなるからたまに入りづらい時がある。今日たまたま立ち寄った本屋さんは入店と退店のときに挨拶されただけだった。10坪くらいで棚が高く多少圧迫感があるものの、店内で本を探すのに没頭できたのでたいへん居心地が良かった。本屋は何も買わなくても罪悪感がないのがいいと、大阪にいた頃お世話になった書店員の先輩が言っていたがその通りだと思う。
出版社への転職をまだ諦めきれずにいる。出版社の他に書店(地域限定)や文具取扱店なども探しているが、面接までほとんど進まない。先日の本屋大賞発表会で業界の大先輩からは「年齢だよ」とストレートに言われて幾分楽になった。人格や能力を否定されているわけじゃないんだー、と思えたからだ。版元さんは正攻法では難しく、誰かの紹介だと話が進みやすいと聞いた。版元さんで空きがあったら知らせて欲しいよ。
先月リニューアルオープンした書店で枻出版の本が沢野ひとしさんの新刊の横で面で陳列されてた。枻出版はもう倒産しているので発注はできない。移転前に在庫していたものかもしれないし、他店からローリングされてきたのかもしれない。しかしそんな事情はお客さんには関係ない。売れるといいな。
本屋大賞発表会に参加すると、会場入りしてた知り合いやご挨拶したかった方に会えないことが多くて毎年もごもごした気分になる。今年もそんな状況だったけど、それ以上に初めてちゃんとお話しできた方々も多かったので、例年よりもごもごした気分にならなかった。大阪時代にお世話になった版元さんが覚えてくださってたり、リアルでは数年前にお会いしたきりの方と再会できたり。いいことの方が多かったな。
本屋大賞発表会のあとに、何年も前から直接お話しする機会を伺っていた日野さんにご挨拶ができた。実は柏の葉勤務時代、自転車で志津のお店まで行ったことがあってそのことを話したら、
「え、自転車で?!……自転車で?!」
ときれいに二度聞きされたのが面白かった。片道35キロあるからね。
今日も帰りにリュックを探してきた。
求める要件は機能的であるかとデザイン性に優れているか(好みであるか)という両方を満たしていること。今使っているリュックはカメラをしまえるような結構マチのあるもので、ノートPCを持ち歩く前提で容量の多いものを買った。それよりはスリムなものを探してる。
デザインはガチンコビジネス仕様のではなく、ビジネスシーンでも普段使いでも合うような色合いがいいなと思ってる。あとは使い続けてもあんまりフォルムがヘタレないのが理想。消耗品なので使い倒すとしてある程度頑丈だとなおよし。